2019年7月10日東京医療学院大学での講演会
A天野が学生の感想を読んで思ったことAA
K講演会での私の話KK G学生の感想GG で分けて書いています。
1自己紹介
K この声はマイボイスで2016年の私の声。 KK
G 自分の声を使って私たちに発信してくれた。
自分の声が残っていることで、より自分の伝えたいことを自分の言葉で伝えられる。
自己紹介の時の音声に驚いた。今は技術が発展していて自分の声を残し、それを使って会話ができるのはいいなと思った。
天野さんは自分の声が出る時に録音し、自分の声で私たちに様々な事を教えてくださった。
自分の声を残すこが出来るということを初めて知ることができた。
これからは、もっと相手に言葉を伝えるということを大切にしたいと思った。GG
A マイボイスはALSの告知をうけた後で都立神経病院の本間先生が2016年に録音してくれました。先生と助手さんでデータ編集してくれました。『感謝!』私のパソコンに2016年の声が入っています。私はキーボードやマウスの操作ができないのでハーティラダーというパソコンソフトを使って文の入力をしています。ハーティラダーで文を入れるとマイボイスで1音1音読み上げます。つたない読み方ですが私の思いを伝えてくれます。マイボイスの声は私にとっては懐かしいです。これから私の声優マイボイスが活躍する場面を多くつくりたいです。AA
2告知。呼吸器設置
K 2015年11月ALSと診断告知。
私は胃ろうを設置し、気管切開をし、人工呼吸器を使うことを決めた。
「新しいALS観」で生きていこうと決めた。KK
G 呼吸器装着して生きる
今まで呼吸器をつけると、終末期というイメージが確かにあったが、新しいALS観としてALSの進行の過程の一つだと考えると、生きることに希望が感じられると思った。
悩みや苦しみを抱えながらも自分らしく生きている。私は悩みや苦しみばかりを振り返っている自分に気づきました。自分らしく生きるためにも、そして自分の人生を生きるためにも”生きる”ことを選択しようと思いました。
ALSは単に寝たきりになる病気などではなく、自分の意志によって生活者として生きていける病気だと感じた。
自分の生き方ができるとわかった
その人らしい生き方ができる病GG
A ALSという病気について理解が深まって良かった。症状の進行は一人一人違う。先が見えない不安がある。ALSの療養生活の先輩方を参考にしていく。
老化するのは誰もが共通している。ALSは「運動神経系の老化が速まっている」とみる。
老化・ALSと「ともに」生きる。長い療養生活の中で自分らしい人生を過ごしたい。AA
3-1。自宅での療養生活。
K 手術後の生活は大きく変わりました。
声が出せません。
栄養・水分は胃ろうから入れます。
空気は呼吸器からカニューレを通して直接肺に送られます。
胃ろう・痰の吸引はヘルパーさんにもしてもらいます。
トイレはベッドでします。
お風呂は自室で訪問入浴で入っています。KK
G 奥さんが明るい。夫婦が仲良く暮らしている。
悔いが残らないようにしっかり支える
ALSの人がまるで健常者のように扱われていて、一緒に前を向いて生きているということが分かった。
奥様がとにかく生きていてほしいとおっしゃっていた。
介護以上に一緒にいられることに幸せを感じているのではないか。
家族として生きている
自宅で療養生活した方が普通に過ごせるGG
A 私の部屋を「シゲルーム」と呼ぶ。8帖の洋室でベッド、車イス、呼吸器などがある。この家で家族と過ごし療養生活を送っている。
病院にはきまりがあり医師と看護師の下で治療する。1つの部屋に4人が入院生活をしている。人工呼吸器を付けて重度身体障害者の私は家族がそばにいても希望通りに車イスに乗せてもらえない。
自宅では車イスに乗りたい時に乗り1日8時間乗っている。手足の運動をしてもらえる。
自分に合った部屋の温度に出来る。スピーカーで歌を聴ける。
外出して会合に参加出来る。買い物も出来る。
ALS再会と歌の会をすることも出来る。
「ようこそ しげるーむへ」の看板を掲げて訪問者を迎えている。
自宅では自分らしく生きていきたい。AA
3-2。介護の体制
K 医療関係では、医師。看護師。リハビリさんがきてくれる。KK
K 私は24時間の見守り介護が必要。
多摩市重度訪問介護支援で、今は1日10時間のヘルパーを派遣してもらえるようになった。
妻と息子が分担しあって24時間見守ってくれる。
家族介護に頼っているところを社会が支える体制に改善してほしい。KK
G介護者が連携して支援サポート体制を整える
療養者そして家族が、より社会に参加できる社会的な支援が必要だと感じた。
本人とその家族の意志や希望を尊重し「その人」を理解しながら、一人の生活者として地域で生活していけるように支援することが何よりも大切。
訪問看護師さん、ヘルパーさん、ご家族の方がとても明るいなということ。
重度の介助が必要な方も看護師をはじめとした様々な職種の人の協力を得られれば生活をしっかり送れることが良く分かった。
地域で支援サポートしていきたい。GG
A 社会の支援サポートが必要なことを分かってもらえて良かった。
重度の障害があっても社会の中で生きていく権利がある。
人間は一人では生きていけない社会的な存在。
社会に生きる一人の存在として支えていく課題が社会にある。
サポートする人達の横の繋がりも大切。
私はヘルパー6事業所、訪問看護2事業所など多くの事業所を利用している。
ケアプラン作成・連絡・調整の中心になるのはケアマネージャー。本人、妻の希望を毎月一回面接して聞き取り各事業所との連絡・調整を行っています。
事業所から来るヘルパーさんと私で1時間、1日、1週間の生活を築いています。AA
3-3。車いすに乗って外に出よう。
K 2018年4月から車いすに乗って外出。
退職した教職員の会で作品展に出品。
『出会いって大切だね』。。外出して多くの人と出会う機会を作りたい。KK
G 積極的に人と会う
とじ込まらない。GG
A 人間の脳はまだ使われていないところが多くあり可能性を持っている。多くの人と会い可能性を広げていきたい。多くの作品を作り発表したい。AA
3の4。ALS出会いと「歌の会」。
K 「歌の会」への参加を2018年4月に呼びかける。KK
G 好きな歌を楽しんでいる 詩も書いている
歌うことが好きと言っていたため声が出なくなってしまった時、どれだけ辛かっただろうと思った。また『一緒に歌ってください』の一言を聞いた時、声は出なくても歌うことはできるのだと感じ、好きなことはどんなことがあっても自分の好きなことに変わりはないのだと思いました。GG
A 私の生き方の大切ところを分かってくれた。
これまで47回行う。
私の書いた詩と歌声のセットをパワーポイントにしました。
「歌の会」に「遊びに行こう」。と思う人を増やしたい。
私の部屋「しげるーむ」で「歌の会」を積み重ねていきたい。AA
4。看護師に望むこと。
K コミュニケーションが大切
患者の体の状態の理解。どんなことに困っているのか。
どうしてそのことを希望するのかを考えながら接する。KK
G 文字盤。初めてやった。必要なツール
文字盤を使用し、文字で理解できる部分は文字で理解しプラス療養者の手や足など身体に触れ、療養者の微かな表情や変化、目の動きを捉え意思疎通していることが分かりました。
簡潔に答えられる質問をする
もし分からないとき、時間がかかってしまってもほかの手段を使ってでも分かろうとする姿勢が大事。
表情を読み取る努力
言葉がなくても感情が顔の表情から伝わってくることがわかった。
私たち看護師に望むことで『どうしてそのことを希望するのか考えながら接してください』という話があり、『期待しているよ』という言葉が胸に響いた。
看護師として、疾患を持っていてもその先に幸せがあったり、自分らしく生きていける道があるということを伝えたい。
”生きていてよかった”とずっと思ってもらえるような援助をしていくことが看護師に求められると考えた。
長く関わる方がよく理解出来る。そちらに進んでいきたい。GG
A 文字盤は始めにやり方を教わり、慣れるまで読み取った文字をメモし確認しながら進める。
質問はイエス、ノー答えられるように頭を働かせる。
手を使って動作でしめして質問。など
どの方法もまばたき1つで答えられるように看護師さんが積極的に働きかけてほしい。
困難をもつ患者に共感する心を持って接してください。AA
5。目覚めの朝を迎えて
K今があるのは多くの方々の支援の結晶。KK
私自身この命を大切にしたい。『生きててよかった』KK
G笑顔で見てくれていました。
私も幸せな気持ちになった
言葉がなくても温かさが伝わってきた
天野さんは良く笑っていると私は感じた。奥様と話している時も、ヘルパーさんと話している時も、先生や学生と話している時も周囲と同じように笑っている。ALSになっても生活、人生を楽しめているのではないかと私には感じた。
実際に患者に会うだけで心が動かされた。
体は動かずとも言葉で人の心を動かせるとても強く、かっこいい人達だと思った。GG
A 私には笑顔が残っている。録音した歌声も、思い出も残っている。
残っている機能、データを使って普通に生きたい。
ご支援をよろしくお願いします。
下記ブログを書いています。
ニコニコシゲのブログhttp://nttamano.air-nifty.com/
「天野茂ALS療養生活」で検索してください。AA
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