2018年(呼吸器を付けた生活の1年目)
呼吸器を付けベッド、車椅子での生活が始まりました。
体をあまり動かせない、声が出せない初めての生活です。
意思を伝える手段はことばです。
文字盤、レッツチャット、メラ語、マイボイス、録音した歌、文書で伝えます。
本棚に下記1・2・3の表題のファイルがあります。
<1理解を深めて希望にそった介護を>
例えば、車椅子への移乗手順を書いた資料が入っています。
体の状態が変化します。立ち上がる力が弱くなっています。
立ち上がり時のベッドの高さ37cmから今は54cmになっています。
手をひじ掛けにおいて座っていたが今は自分では置けません。
滑り止め用のマットは足を持ち上げて歩けないので使用を止めました。
このように体の状態は変化してきました。
多くのヘルパーさんが交代で担当してくれます。
日課表を作り共通理解を目指すようにしました。
何より大切なのはコミュニケーションです。
※メラチューブが唾液を吸い込む音を利用したメラ語による意志伝達。
はっきり発音ができません。状況を考え聞き取ってくれることばが増えてきたので良かったです。
※レッツチャットによる意志伝達。
ひらがなの表示板の行と列で文字を決めます。
表示板の文を読み上げます。
ナースコールと連動して緊急事態を知らせたりテレビを操作する機能もあります。
私はレッツチャットをベッドにおき生活しています。
※文字盤を使っての意思伝達。
1文字1文字声を出してもらって私が見ている文字の時目をつぶって合図、文字を決めます。
慣れてない人は時間がかかります。確実にことばを伝えることができます。
※※※様々な方法を使ってコミュニケーション能力を高めていきたいと思います。
<2「歌の世界へ」の会>
録音した私の歌声と一緒に歌う会を4月に呼びかけました。
マイボイスのデータを録音してくださった本間先生から下記励ましのメール@@を頂きました。
@@「歌の世界へ」とてもすばらしいことだと思います。
マイボイスでも歌えたら素晴らしいと思いました。
でも、歌は歌。そのものの録音に勝る以上のものはないです。
歌の録音があるなんて奇跡です。
ぜひご活用してください。
そしてどうだったかをお教えください。
人とのつながりに歌が生きる!感動します。@@
4月から「歌の世界へ」の会を23回開きました。
歌詞はDVDソングブック828からパソコン画面に出します。
曲は録音した私の歌声をiPadから出します。
近況を話し合う。リクエスト曲を歌う。感想を話す。
集まって話し、歌う楽しさを感じました。
私はマイボイスで話に参加しました。
<3心の交流を求めて>
毎月の生活報告をメールでお知らせしました。
地域のサークルなどが応えてくれました。
※たまとも 地域のテニスサークルで毎週、近隣の様子を写真メールしてくれました。
テニスコートで4回会うことができました。
※南退教 南多摩の退職した教職員の会です。様々な楽しい企画をしています。
118名に届けられる生き生きニュースに毎月の生活報告を掲載してくれました。
体験談が多くニュースを読むのが楽しみです。
※Facebook 12月の生活報告に25人がいいね!してくれました。
その中にALS療養生活の大先輩である中野玄三さん、佐々木公一さんなどもいます。大変心強いです。
多くの方からコメントを頂きました。とても励まされました。
Facebookのページは「天野茂 ALS」で検索してください。
※ニコニコシゲのブログ 11月に再開しました。発症前の記事も載っています。
http://nttamano.air-nifty.com/
※7月の入院中に思ったこと
「心の交流を求めて」
天野茂
今私は生きている。
ALSを発症し体は動かせない
声は出せない
栄養は胃ろうから
空気は呼吸器から
そして介護してもらい生きている
この体は私個人ではない
私と世話をしてくれる人達の共同作品
生きている事が知恵と善意の結晶
私はあなた方の声を聞く 歌を聞く
景色を見る ニュースを見る
感じ考える私自身の心
一人一人が個性ある心の世界を持つ
あなた方の心と交わって流れるように生きたい
私は心の交流を求めて生きる
多くの方々の支援で1年間過ごすことができました。
ありがとうございました。
天野茂
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